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リハビリ介入と顎関節症について

顎関節症もリハビリ適応!?

私が今まで仕事をしている中で、たくさんの頭痛の方・顎関節症をお持ちの方とお会いしてきました。整形外科ですので、その症状が主として来院されているわけではありませんが、全体像を捉える上で重要な要素なので必ず問診で聞くようにしています。どの疾患にも障害の程度はありますが、顎関節も分類されています。軽傷~重症までどのような症状があるか検討していきます。

Contents

顎関節障害分類

顎関節症は大きく分けて4つに分かれます。

Ⅰ型  咀嚼(そしゃく)筋痛障害

Ⅱ型  顎関節痛障害

Ⅲ型  顎関節円板障害

a 復位性

b 非復位性

Ⅳ型  変形性顎関節症

字だけの羅列だとわかりづらいですね。それでは順番に見ていきましょう。

Ⅰ型 咀嚼筋痛障害

主な主症状は咀嚼筋と呼ばれる筋の痛みを主症状とします。口を開けたり閉じたりする筋だと理解しておきましょう。側頭筋、咬筋、内側翼突筋(ないそくよくとつ筋)、外側翼突筋の4大咀嚼筋と顎二腹筋、胸鎖乳突筋が含まれます。

 

Ⅱ型 顎関節痛障害

これは主に顎関節に痛みを伴い、関節包や靭帯、円板の感染を伴わない炎症症状です。『あごの捻挫』とも言われています。

 

Ⅲ型 顎関節円板障害

a 復位性

関節円板が前方/前内方/前外方への転位や肥厚し、初期にクリック音が鳴るような状態です。主に口が開きにくい状態となり進行すると、

b 非復位性となり口が開かなくなります。手術後の 予後はあまり良くないそうです。

 

代表的三つの症状

頭痛や他の部位と関連して様々ありますが主には下記の三つです。

【顎が痛い】

【口が開かない】

【顎の動きで音がする】                                                                                            

という症状があります。症状の重症程度でも分かるように、筋の痛みや関節痛の痛みであれば早期に治療することで回復します。日常生活の改善でも効果が期待できます。自己判断は症状を悪化させる恐れもあります。重篤化する前に早めに歯科医に相談することをお勧めします。またセラピストの介入で、早期改善を見込める場合もあります。

 

区別を必要とする疾患

注意しなければいけないのは、顎関節に似たような症状があるので注意が必要です。

  • 開口障害2横指未満
  • 顎関節部や咀嚼部の腫脹認める
  • 発熱を伴う
  • 安静時痛を伴う

上記の症状は顎関節症として現れない症状なので、他の疾患の可能性もあります。腫脹や発熱は通常伴わないはずなので、専門医の判断が賢明かと思います。

顎が痛いは何科を受診するの?

基本的には顎を専門とする専門医に相談するのが一番良いと思います。識別診断は医師以外許されていませんし、適切な処置を行わないと症状悪化も考えられるからです。ですので、歯科の領域で相談されることをお勧めします。しかし、本当にそれだけて十分かと問われれば、疑問を感じます。何故なら、Ⅰ型は筋性のトラブルだからです。歯科医は、歯科治療が第一優先されますし、筋性の問題となれば、身体機能の問題を専門とする理学療法士の活躍の場があるのではないかと考えています。何故なら顎関節の変位も第一頸椎の位置や頭位で影響を受ける部分であるあからです。頭痛や顎関節の症状から分析して、姿勢の関与や筋の繋がり、運動の必要性などの分野を得意とするセラピストにお任せするのも早期回復での選択肢だと感じます。

 

セラピスト介入を必要とする理由

前述した通り状況に応じて早期回復する可能性を秘めているのが、セラピストの介入だと思います。

セラピスト=身体機能を確認する専門家

介入理由はこれにつきると思います。私が仕事をする上で常に心掛けているテーマです。症状を把握するには、最初から決めつけないで、注意深く観察することで改善するヒントが隠れていることが多いです。患者様との会話の中にも潜んでいます。診察だとなかなか時間を取れないので、気づきにくい点ですが、医師との関わりの中で見いだせない身体の悩みを引きだす能力は優れています。歯科医との連携は必須だと思いますが、現状の医療ではなかなか実現には至っていません。以前参加したセミナーでは、顎関節症は障害分類Ⅲ型の復位性までは、セラピストの介入が可能ではないかと述べられていました。障害の程度が重度だと限界もあるかと思いますが、リスク管理を怠らず介入していければ、悩む方も減るでしょう。