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医学的頭痛の原因

頭を支える脊柱(背骨)の役割 

頭を支えるためには、頭の下に繋がる脊柱について理解する必要があります。これは頭痛だけでなく、肩痛・首痛・しびれ・筋力低下・運動パフォーマンス低下など様々な要因を引き起こします。脊柱について理解することで、普段の生活や姿勢の重要さを高めることができるのではないかと思います。脊柱の基本からそもそも何で脊柱が前弯しているのかまでお話していきます。

Contents

脊椎の特徴『頸椎』『胸椎』『腰椎』

脊椎は大きく分けて頸椎7 胸椎12 腰椎5と分かれています。加えて仙骨、尾骨が繋がっています。では頸椎と腰椎の比較をしていきましょう。頸椎と腰椎には体を支える椎体というのが存在します。椎体の大きさは、腰椎の方が圧倒的に大きく重いです。何故かと言えば、頸椎よりも体重を支える役割が大きいからです。

では次に動きについての特徴です。

A頸椎

 

上位(第一頸椎と第二頸椎)と下位(第三~七頸椎)では動き方が異なります。上位では振り向く動作(回旋)が主となり、動きの全体の約50パーセント以上が行われています。また下位頸椎では、前に倒す(屈曲)‐後ろに倒す(伸展)が主となります。通常だとこのように動きますが、頭の位置の変化によって頸椎への負担がかかり、その結果頭が動かない・首が動かないという症状を引き起こします。つまり姿勢が悪く長時間の同じ姿勢で作業をしていた場合(スマホ操作やデスクワーク作業)、後頭部が痛いというのは、本来回旋時に必要な筋肉が頭を支える筋として作用してしまうので、過負荷により痛みが生じてきます。首の動きで左右に違いがあるという方は、頭が適切な場所で支えられていない可能性があるので注意が必要ですね。

B胸椎

 

緩やかに後方へカーブ(これを後弯と言います)を描きます。肋骨と連結して胸郭を形成し内臓の保護、呼吸機能に関与しています。動きの特徴は屈曲―伸展よりも回旋や横に倒す(側屈)動きを得意とします。

 

C腰椎

 

腰の動きは意外にも回旋の動きを不得意とし、屈曲―伸展の動きを得意とします。体の支えとして大きな役割を果たしているため、『腸腰筋や多裂筋(インナーマッスル)、黄色靭帯』ととともに腰椎の安定性を保っています。

それぞれ異なる役割を果たす脊椎ですが、この中で一番重要なのはどれかと問われれば、『尾骨』です。尾骨をテーマとする記事でお話しますのでここでは詳しく話ません。治療で一番重要だと言われている部位ですが、日本ではまだ認知度が少ないです。

 

小児の発達過程~人の姿勢の成り立つ過程~

ここで小児の発達について整理すると、脊柱の成り立ちも理解できると思います。

  • 粗大運動について着目しよう!

首がすわる(3ケ月)⇒頸椎のインナーマッスル(頚長筋)の発達、前弯形成

寝返り(5~6ケ月)⇒頭と腕の運動の連結形成

おすわり(7ケ月)⇒胴体でバランスをとる

ハイハイ(8ケ月)⇒肩甲骨と体幹の発達

つかまり立ち(9~10ケ月)⇒より高い位置でのバランス

ひとり立ち(1歳)

ひとり歩き(1歳半)⇒腰椎前弯の形成

新生児は、丸まった状態で後弯して生まれ、次に頚部前弯形成、そして腰椎の前弯形成の順番となります。頭を動かすことで頚部のインナーマッスルが発達し、腕を左右に動かすことで寝返りが可能となっていきます。このように運動をしていくことで、歩くために必要なインナーマッスルが活性化され、脊柱の前弯が形成されていきます。たまに我が子の成長を喜び、ハイハイをあまりしないで育ったと聞きますが、ハイハイは肩甲骨と体幹の発達するために非常に重要な動きとなるので、歩く時期が早いのが良いというわけではないので、可能な限りハイハイすることをお勧めします。

 

脊柱が前弯している理由は三つ!?

ここまで読んでいただいた方は何故脊柱が前弯しているかお分かりいただけたと思います。理由は三つです!!!

  • 衝撃吸収(頚・腰の前弯により支えを可能にしている)
  • 二足歩行の安定化(歩くために頸・腰のインナーマッスル発達し前弯形成)
  • 栄養供給

三つ目の栄養供給は、運動によって必要な栄養を椎間板に供給する役割があります。大人になると骨の成長は止まり、年齢を重ねるごとに柔軟性も失われやすいです。人間にとって前弯していることが重要なのは理解できたと思いますので、普段からの姿勢や適度なストレッチや運動をして、脊柱の可動性を保つと良いでしょう。