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正しい姿勢とは
皆さん普段から正しい姿勢で座れていますか?正しい姿勢と思っていても実は、首や腰に負担をかけていたなんてことは良くあります。毎日仕事をした後は、腰が辛い・頭が痛い・首が凝るなんて日常茶飯事の方は、もしかしたら姿勢が一つの要因となっているかもしれません。そこで今回のテーマは正しい座位姿勢とは何か?について詳しく伝えていきます。
ポイントを考える前に普段の姿勢を想像して見て下さい。
悪い例
- 頭の位置が常に胴体よりも前に出ている
- 丸まった姿勢の方が楽だ
- 座っている際、体重はどこに一番かかっていますか?
⇒坐骨結節(骨盤の下の出っ張った骨)に体重がかかるのが良い姿勢だと思っている
- 肩甲骨が前に傾いている(撫で肩と言われる)
- 椅子やソファーにいつもよりかかっている
- 椅子の高さが合っていない(高すぎる・低すぎる)
- PC作業と自身の目線が合っていない
- 常に腰が張る感じがある(反らしすぎ)
当てはまる項目が多ければ多いほど、頭痛や腰痛を引き起こす可能性を持ち合わせているかもしれないので、注意が必要です。特に多いのは坐骨結節に体重が乗ることが適切だと思っている方が非常に多いです。これは正しいようですが間違っています。坐骨結節に体重が乗っかると、骨盤が後方に倒れやすい状況になるので、腰部へのストレスが大きい状態となるので適切とは言えません。正しくは、体全体が骨盤底筋群(インナーマッスル)と呼ばれる筋に体が乗っかっている状態でリラックスできていることが正しい姿勢と言えます。専門的な話で言葉だと難しいので分けて考えていきます。
ポイントは大きく分けて四つ
A骨盤と胸郭
B 頭の位置
C 肩甲骨の位置
D 椅子の高さ
上記全てが大切なテーマとなります。そこで『骨盤と胸郭』『頭の位置』『肩甲骨の位置』『椅子の高さ』それぞれについて解説します。第一弾のテーマは『骨盤と胸郭編』です。では詳しく見て行きましょう。
骨盤と胸郭をそれぞれのブロックだと考えてみて下さい。 正しい姿勢だと骨盤はしっかりと起き上がり、前に行き腰が反りすぎたり、後ろに体重がかかったりはしません。適度の腰椎の前弯が保たれていて、体幹が働いやすい状態になります。土台(骨盤)が安定した状態の上に胸郭がリラックスしている状態が正しい姿勢です。
※ここでよくある間違いは、お腹に力入れていれば良いのねと思う方がいますが、決してそうではありません。リラックスしているのが理想的です。
楽な姿勢(背中が丸まっている)≠良い姿勢
リラックスしている姿勢=良い姿勢
これを目指せると良いですね。
悪い姿勢の種類
悪い姿勢の代表例
A 寄りかかっている姿勢(胸郭が骨盤よりも後ろに体重が乗っている)
B 全体的に丸い姿勢
C 腰が反りすぎている姿勢
A 寄りかかっている姿勢(胸郭が骨盤よりも後ろに体重が乗っている)
★タクシーの運転手の方に多い
この姿勢の方の特徴はレントゲン上、脊柱の生理的前弯(頚部と腰が前にたわんでいる状態)が失われていることが多く、腰部椎間板ヘルニアやストレートネック、頸椎椎間板ヘルニアになる方がいる。臨床上股関節の柔軟性低下や胸椎や胸郭の動きの制限を呈している方が非常に多く見受けられる。
B 全体的に丸い姿勢
★長時間のPC作業や事務作業、高齢の方に多い
頭を頚部の筋で支えないと保つことができず、頭痛・腰痛を伴うことが多い。体を効率的に保つ上で大切な筋が働くことができずに、全体的に緊張していることが多く、体幹機能を保つことができない。体を反らす事、腕を上げること、肩甲骨の動きの制限があることが多い
C 腰が反りすぎている姿勢
★若い女性に多い
※写真ではわかりやすくする為に、過剰に腰を反っています。
股関節の柔軟性は保たれているが、骨盤を起こしてくる動作に伴って胸郭や胸椎の動きが連動せず、背中で体を支えてしまうことが多い。骨盤の動きと胸郭の動きを反復学習していくことで、症状はすぐに改善する。
正しい姿勢の良い点と期待できること
正しい姿勢をとる上でのメリットとして、余計な筋への緊張を作らなくて済むので、疲れにくく、頭痛や腰痛症状、手足や足の痺れの症状は出にくいです。また脊柱の前弯を保つことができるので見た目としても良い印象を与えるでしょう。疲れにくい姿勢を保つことで、ストレスを感じにくいではないかと思います。皆さんもリラックス=良い姿勢となるように骨盤と胸郭の位置を気にしてみると良いかと思います。
良い姿勢のキーワード
●体重は坐骨結節より少し前であること
●土台(骨盤)の上に胸郭が乗ること
意識して姿勢を作った後はリラックスすることが大切なので覚えておきましょう。